H-IIA F-11/ETS-VIII 打ち上げ画像集

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JAXAデジタルアーカイブス」に、先日 H-IIA 11号機の画像が大量に追加されたのでご紹介。

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H-IIA ロケットは、各パーツ毎に製造され、船で種子島に運ばれた後、大型ロケット組み立て棟(VAB)で組み立て作業が行われます。
この写真は、第一段と第二段を組み合わせようとしているところ。奥に見えるのが第一段で、手前に見えるのが第二段です。

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H-IIA ロケットの第一段と第二段は、液体水素と液体酸素を用いた液体ロケットですが、離床時の推力を補うために固体ロケットブースター(SRB-A)を併用します。
写真左側に見えているのが SRB-A。265tの推進薬を2分で使いきり、9140kNの推力を叩き出すそうです。液体ロケットに比べて瞬間的に大出力が出せるのが特徴らしい。

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今回はこの SRB-A を4本使います。
この構成での静止トランスファー軌道(GTO)への打ち上げ能力は5.8t。日本が保有するロケットシステムとしては最大の能力となります。

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こちらは積荷である技術試験衛星VIII型(ETS-VIII)の組み立て風景。ロケットとはまた別の建物で準備が進められています。
しかし、こうしてみるとでかい。まるでパトレイバーに出てきそうな光景ですね。

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こちらは打ち上げ後の予想図。金色の翼上のものがアンテナで、片方でテニスコート1面分の面積があるそうです。細長い長方形は太陽発電用のパネル。打ち上げの時はこれらは全て折りたたまれています。

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衛星の準備ができると、衛星フェアリングと呼ばれるカバーを被せます。これは音速を超える打ち上げ時の空気の衝撃から衛星を守るためのものです。

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フェアリングを被せられた衛星は、ゆっくりとロケットの元へ運ばれます。

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衛星フェアリングをロケットの先端に載せています。フェアリングの高さは12mあります。

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ロケット組み立て棟を離れ第一射点へ。ロケットを運んでいるのは大型ロケット移動発射台。

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打ち上げを待つH-IIA。Web カメラの映像です。右上に赤い文字で「H-IIA/F-11」と書いてあります。全長53m。重さ約500t。

さて、いよいよ打ち上げですが、打ち上げ270秒からの自動カウントダウンシーケンスはこんな感じ。(参考:打ち上げ当日カウントダウン作業[PDF 48KB])

X-270秒
自動カウントダウン開始
X-260秒
タンク加圧開始(各タンク順次開始)
X-180秒
設備電源から機体搭載電池へ切り替え
X- 80秒
発射台下部の水素ガス処理用トーチ点火・煙道注水
X- 30秒
セーフアーム(火工品誤動作防止)装置作動
X- 18秒
誘導制御系飛行モードへ切り替え
X- 15秒
SRB-A駆動用電池軌道(X-6秒に作動確認)
X- 11.7秒
エンジンからの水素ガス処理用トーチ点火
X- 4.7秒
LE-7Aエンジン着火
X- 0秒
SRB-A点火。リフトオフ

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1分50秒
高度約66km。慣性速度2.2km/s。固体ロケットブースタ(SRB-A)燃焼終了
2分5秒
高度約77km。慣性速度2.2km/s。固体ロケットブースタ(SRB-A)第1ペア分離

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2分8秒
高度約80km。慣性速度2.2km/s。固体ロケットブースタ(SRB-A)第2ペア分離

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4分3秒
高度約170km。慣性速度3.2km/s。衛星フェアリング分離

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衛星フェアリングが分離され、衛星が剥き出しとなりました。現在の高度は約170km。周囲はほとんど真空なので、もはやフェアリングの用はありません。

ロケットは高さを実現するための乗り物ではなく、水平方向へのものすごい加速を実現するための乗り物です。空気中では目標となる速度が達成できないので、まず最初に空気の無い高さまで昇っているのです。

現在の速度は秒速約3.2km。目標速度は秒速10.2km。燃焼の終わった SRB-A と用済みの衛星フェアリングを捨て、自重を軽くしてさらなる加速が続きます。

6分39秒
高度約251km。慣性速度5.8km/s。第1段主エンジン燃焼停止
6分47秒
高度約256km。慣性速度5.8km/s。第1段、第2段分離
6分57秒
高度約259km。慣性速度5.8km/s。第2段エンジン第1回推力立ち上がり
11分49秒
高度約316km。慣性速度7.7km/s。第2段エンジン第1回燃焼停止
23分0秒
高度約264km。慣性速度7.7km/s。第2段エンジン第2回推力立ち上がり
26分46秒
高度約258km。慣性速度10.2km/s。第2段エンジン第2回燃焼停止
27分35秒
高度約282km。慣性速度10.2km/s。衛星分離

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この瞬間 H-IIA 11号機はその役目を終えました。

平成18年12月18日15時32分00秒、種子島宇宙センターから打ち上げられたH-IIAロケット11号機は、リフトオフから27分35秒後に、技術試験衛星VIII型「きく8号」(ETS-VIII)を所定の軌道に投入しました。

衛星は現在も正常に動作し、12月23日現在。第3回のアポジエンジン噴射が成功。12月26日には、すべてのクリティカルフェイズを終え、通常モードへ移行する予定です。

画像はすべて「提供 宇宙航空研究開発機構(JAXA)」です。

by Myfuna at 2006年12月24日 06:17 Comment(1) TrackBack(0)
この記事へのコメント
うひょー。かっこええー
とか思って画像貼りまくっちゃったけど、いくらなんでもでかすぎた
今は反省している
by Myfuna at 2006年12月24日 06:31
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