トラックバック・キャンペーン

ケビン・ミトニックの書籍「ハッカーズ その侵入の手口 奴らは常識の斜め上を行く」が、pdf で一部公開されているので読んでみた。

公開されているのは、全11章中1-5章まで。内容としては、1章毎にそれぞれ違うハッカーにインタビューした内容を再構成した形。各章の独立性が高いので、公開されている分だけでも充分に楽しめると思う。

以下、感想。

まず驚いたのが、縦書きの文章は PDF でも意外と読みやすいということ。どうも PDF というのは印刷する分にはいいのだが、ディスプレイ上での閲覧性に問題が多いという先入観があったのだが、ストレスなく読むことができた。より正確には、縦書きであることよりも、見開き1ページ単位で収録され、文字がそこそこ大きいという点が読みやすく感じた秘訣なのかもしれない。

とはいえ、読みやすさという点においては、電子フォーマットにくらべて、印刷された書籍の方が現在もなお優れている。その一方で、書籍には読み終わった後にゴミになるという欠点がある。

私の場合、本書のように読み物として楽しむ本を読み返す確率はかなり低い。これは、同じ本を読み返す時間で未読の本を読んだ方がいいという考えによる。また、読みもしない本を置いておけるほど広い家には住んでいない。なので、仮に書籍として本書を購入したとしても、読み終わった後は捨てるなり売るなりという処分方法に頭を悩ませることになる。

実際には頭を悩ませることもなく、そこら辺に既読の本を積み上げておいて、夜中に本の山が雪崩を起こして目を覚ます、などいう展開になることが多いのだが、まぁ、その辺の話はさておく。

で、PDF 版を読んでみて、「やっぱ電子出版いいよなぁ。いらなくなったら、ゴミ箱に捨てるだけだし」という感想を持った。PDF で読めるなら続きを買ってもいいな。

特に、何年も続いて出版されるシリーズ小説なんかの場合、久しぶりに続きが出ても、元のストーリーが思い出せないことが多い。本の山から前の巻を引っ張り出せればいいのだが、あいにくと未整理なため、どこに埋もれているのかわからないことが多い。あえて発掘にチャレンジしても、部屋が散らかる上に、関係ない本を読み始めてしまい、その上目的の本は見つからない、という結果になる。

これが電子化されていれば、どんなに便利だろうか。

不正コピーその他の問題がいろいろあるのは理解できるが、ユーザーの利便性を考えると電子化されたデータによる配布というのは、ぜひ近い将来に実現してもらいたいものである。

と、ここまでは前振り。

本書のマーケッティングの一環として、最近増えてきた「トラックバック・キャンペーン」を行っている。ブログに感想を書いて指定されたサイトにトラックバックを送れば、厳正な抽選の上○○名様に、○○をプレゼント、というやつである。

このようなキャンペーンに対するメリットは以下のようなものらしい。

  • 低コスト。
  • 口コミ効果で短時間に話題になりやすい。
  • 大量のリンクが張られるのでSEO(検索エンジン最適化)効果が期待できる。

一方で、デメリットとして、以下のようなものが予想される。

  • ネガティブな感想が蔓延してしまうおそれがある。

ある種のギャンブルになるので、自信のある商品以外では避けた方が無難かもしれない。

ネットで話題になったものが、ネット外へ波及していく、などという現象はここ数年前まではあまり見かけなかった。マーケッティング的観点から、このような現象を利用しようという試みが活発化したのは今年に入ってからじゃなかろうか。

このような変化はまだまだ続くだろう。どこかでゆっくりと逆回転不可能な歯車が回っていく感じがする。

最初はアトムも空飛ぶ自動車もない21世紀に幻滅したものだが、だんだんと未来っぽくなってきたじゃないか。

P.S

ちなみに、このエントリーはトラックバックキャンペーンには参加してません。

by Myfuna at 2006年09月18日 23:47 Comment(2) TrackBack(0)
この記事へのコメント
縦書きPDFは意外と読みやすいですよね。
なんだかんだ言ってPDFはもう定着した技術だし
新たな電子ビューアーなんかよりは使いやすいってのもあるかな
by Rita at 2006年09月19日 22:52
印刷用のレイアウトとディスプレイ上での読みやすさを重視したレイアウトが選択できると、もっといいと思うんだけどね。
by Myfuna at 2006年09月20日 00:28
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

この記事へのTrackBack URL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/3002371