筑波宇宙センターの特別公開

4月18日に開催された JAXA の筑波宇宙センター特別公開に行ってきました。

ここは、衛星の打ち上げ前の試験や、打ち上げ後の追跡管制、あと「きぼう」の運用管制室などがある施設です。宇宙開発系のニュースによく登場するところ。

場所的にはこの辺になります。

つくばエクスプレスで秋葉原からつくば駅まで、約45分というところ。つくば駅からは無料の送迎バスが出ていました。


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敷地内に入ると、H-II ロケットが出迎えてくれます。H-II は旧 NASDA が開発した純国産ロケットです。全長49.9m。ここに展示されているものは模型ではなく、開発試験用に作られた(ほぼ)本物です。種子島での燃焼試験などに使われたらしい。

実際に間近で見た印象としては、やっぱでかいな、という感じ。こんなでかいものを使い捨てにするんだから大変だよなぁ。

ちなみに、エンジンカバーの一部が透明になっていて、内部の LE-7 エンジンが見えるようになっています。「このエンジンを某国に持っていけば、一生遊んで暮らせるんじゃ?(ただし、帰ってこれなくなりそう)」とか思ったり。


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会場内では、あちこちで様々な実験が開催されていました。この写真は、中華鍋で BS 放送を受信する実験の様子。画像の受信にも成功していたようです。

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これは、二つのパラボラアンテナを50mほど離して対面させ、アンテナに向かって声をかけると、反対側のアンテナにその声が聞こえるという実験。左下に「かぐやちゃん」のイラストがw

ちなみに、本物のかぐやはこんな感じ。

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写真やカタログで大きさは知ってたんですが、これもまた実際に見るとでかいなぁ。高さ 4.8m 。重さ 約 3t らしい。

2007年9月に打ち上げられたかぐやですが、概ね計画通りの観測を終えています。現在低高度での追加観測を行っていますが、今年6月10日ぐらいには運用を終了し、月面に制御落下させる予定だそうです。

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こちらは、歴代ロケットの模型。一番手前がペンシルロケットで、その次が N-I、一番奥には今年9月に打ち上げ予定の新型ロケットH-IIBが見えます。

この H-IIB で打ち上げ予定なのが、こちら。

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ISS への物資の補給を行う、HTV(宇宙ステーション補給機)です。約 6t の補給物資を運ぶ能力があり、ISS にドッキングもするらしい。

この写真は試験用のものですが、実際に打ち上げる初号機は、4月17日に筑波から種子島へ出発したそうです。


ISS 関連として、なぜかソユーズも展示されていました。

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説明によれば、1992年に作られた複製らしい。

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写真を撮り損ねたんですが、中身はすごくスイッチやら計器がえらくレトロなつくりになっていました。さすがに、現行機はもっと近代化されてるんだろうな。


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こちらは実物大のきぼう実験棟です。内部に入ることができます。

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内部の様子。あくまで展示用なので、各種スイッチなどはかなり省略されていました。この写真は、比較的ちゃんと再現している部分。間違ってスイッチに手を触れてしまわないように、ガード用の金具が付いているのがわかります。全部 NASA の規格に合わせて作っているらしい。


きぼうの実物大模型のすぐ前に、宇宙食が展示されています。

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おおう。以前記事にしたこともある日本製宇宙食「スペースねぎま」じゃないですか!(ピンボケなのが残念)

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こっちは、「スペースおいなりさん(紅しょうが付)」。他にも、「スペースおこのみ」「てんぷらそば」「あんかけごもくうどん」などが展示されていました。

会場では、宇宙食の販売もしていたんですが、残念ながらこの辺のメニューは扱っていなかったようです。売ってたら箱買いしたのに!


さて、筑波宇宙センターには、きぼうの運用管制室があり、ここも見学可能です。ただし、実際に運用を行っている最中ということで、内部の撮影は禁止。また、手荷物などは持ち込み不可(入り口で預ける)でした。この辺は NASA の保安基準が適用されてるのかな。

雰囲気は、以下のページを参考にしてください。

実際に見た印象は「まるで映画のセット」という感じ。どうでもいいんですが、CRT と液晶の比率が半分半分ぐらいなのが、ちょっと印象的でした。

きぼうで行われる実験ですが、宇宙飛行士がすべての作業を行う訳ではなく、実験の多くのフェイズは地上からのリモートコントロールで行うそうです。たとえば、宇宙飛行士に実験の材料を実験用の機器にセットアップしてもらい、宇宙飛行士が寝ている間に地上から機材をコントロールして実験を行うとか。

そうゆう話は知ってはいたんですが、こうして実際に見てみると、お金も人手もかかる大変なことやってるなぁと実感しました。組織を作り、人を育て、ノウハウを蓄積するというのは、一朝一夕にできることではないので、きぼうを十分に活用すると共に、その先をちゃんと考えていく必要があると思います。


きぼうの運用管制室よりはちょっと小規模ですが、ここには人工衛星の追跡管制を行う「追跡管制センター」というものもあります。その中央管制室の写真がこちら。

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薄暗い部屋に灯る巨大なディスプレイかっこいいなぁ。男の子ならこのかっこよさにしびれるはず(実際の運用時にはこんなに暗くないらしいです)。


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これは会場内で食べた「宇宙ランチ」(650円)。他には「天の川カレー」なんてものもありました。味は、ふつうにおいしかったです。


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こちらは、会場でもらった記念品。

エコ運動の一環として、公共交通機関でご来場の方に限り左下のハンドタオルがもらえるそうです。

めがねの下に見えるカードですが、JAXA の衛星が描かれています。これを7枚集めると金色のレアカードがもらえるらしい。

このほかにも随所でいろいろなものを配っていたようです(一部子供限定)。


総評としては、楽しい一日でした。実物大のロケットや衛星が見れたし、本物の管制室も見れたし、なんといってもスペースねぎまの実物が見れたし。

10月にも特別公開があるようなので、興味を持った方は遊びにいってみてください。入場無料です。

この記事ではあまり取り上げていませんが、水ロケットの打ち上げやクイズ大会など、子供向けのイベントもたくさん行われていたので、子供連れでも1日楽しく過ごせそうです。会場は、大学のキャンパスのように、広大な敷地に建物が点在してるような構造になっています。自由に入れる芝生も多いので、お弁当を作ってくるのもいいかもしれません。

会場内には巡回バスもありますが、なにせ広いので結構な距離を歩くことになります。なるべく歩きやすい格好で来た方がいいと思います。また、雨天中止のイベントが多いので、出かける前に天気予報を確認した方がいいでしょう。

by Myfuna at 2009年04月20日 17:31 Comment(2) TrackBack(1)